中3池江日本新記録「驚いて涙が出た」
「競泳・東京都選手権」(1月31日、東京辰巳国際水泳場)
女子100メートル自由形で、中学3年の池江璃花子(15)=ルネサンス亀戸=が日本新記録となる53秒99で優勝した。大会4冠となり、女子最優秀選手賞(北島康介杯)も受賞した。男子200メートル個人メドレーは萩野公介(東洋大)が制し3冠で、瀬戸大也(JSS毛呂山)は2位だった。
電光掲示板にタイムが表示されると、会場は騒然となった。「53秒99」。2012年に上田春佳が出した日本記録を0秒01更新した池江は「驚いて涙が出た。疲れもあったので、まさか日本新が出るとは思わなかった」と興奮気味に話した。
序盤から積極的に飛ばし、最後まで失速しなかった。「ラストは苦しかったけど、このままだと自己ベストを出せずに大会が終わってしまうと思って、最後まであきらめずに泳いだ」。昨秋から取り組んできた後半のスピード強化が結実した。
成長著しい15歳は昨年、中学新を連発し、10月のW杯東京では100メートルバタフライで日本新を樹立した。初めて出場した世界選手権では予選敗退。悔しさをバネに、夢舞台を目指し歯を食いしばってきた。「きつい練習は嫌いだけど、リオ五輪に出るため」。
リオデジャネイロ五輪代表選考会を兼ねた4月の日本選手権では、リレー代表だけでなく、個人の派遣記録(53秒81)突破も視界にとらえた。