パパ葛西3位 娘の誕生が発奮材料に

 「ノルディックスキー・W杯ジャンプ男子」(1月31日、大倉山ジャンプ競技場)

 葛西紀明(土屋ホーム)が138・5メートル、134メートルの合計259・5点で3位に入り、自身のW杯最年長表彰台記録を43歳7カ月に更新した。表彰台は今季2度目で通算58度目。1月30日未明に妻怜奈さん(31)が待望の第1子(女児)を出産。父親としての責任感も新たな発奮材料になった。アンデシュ・ファンネメル(ノルウェー)が今季初勝利、通算3勝目を挙げた。

 狙い通りに有利な向かい風を捉え、納得のジャンプをそろえた。昨年12月以来で、札幌では2年ぶりのW杯表彰台。地元のファンから大喝采を浴びた葛西は「1本目はほぼ完璧だった。うれしい一日になった」と白い歯をのぞかせた。

 ただ、表彰式後の記者会見では喜んでいるだけではなかった。自身のW杯最年長表彰台記録を塗り替えたことにも「ぴんとこない。やっぱり優勝しないと。最年長優勝じゃないと駄目だと思っている」と言い切った。

 1月30日に待望の第1子の女児が誕生。出産に立ち会い、夫人の手を握りながら励まし続けたという。「母子ともに健康で生まれてきました。『おぎゃあ』という声を聞いて涙が出た」と誕生の瞬間の喜びを語った。

 1月13日に、闘病中だった妹の前川久美子さんが38歳の若さで亡くなったばかり。「妹の生まれ変わりと言ってはあれだが、命を授かって、生まれてきてくれた。本当に僕の今後の力になる」。家族の存在も力に変え、世界のトップで戦い続ける。

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