無敵の沙羅10連勝!鳥人に迫る41勝目
「ノルディックスキーW杯・ジャンプ女子」(7日、ヒンツェン)
高梨沙羅(19)=クラレ=が合計260・1点で優勝、自己最多記録を更新中の連勝を10に伸ばして今季11勝目を挙げ、通算41勝とした。1回目に最長不倒の98メートル、2回目に90メートルを飛んだ。勢藤優花(北海道メディカルスポーツ専門学校)は18位、伊藤有希(土屋ホーム)は20位、岩渕香里(松本大)は30位だった。
高梨がまたも圧倒的な強さで連勝を2桁に乗せた。1回目はヒルサイズを4メートル越え、W杯のジャンプ台記録を塗り替え「自分でもベストを尽くしたジャンプ。前日失敗したタイミングも合っていたと思う」と満足そうな笑顔を見せた。
飛びすぎたせいか、着地が不安定で飛型点が低かったことに「テレマークは入れたかったけど」と苦笑した。コーチの指示でスタート位置を1段下げたという2回目はK点の5メートル先に着地。うまくまとめたように見えても「気持ちで攻めすぎて、突っ込みすぎた。浮力をもらいたいところで板が逃げていく感じ」と反省しつつ分析した。
女子ではほぼ無敵。試合後の会見で「今季このまま連勝するつもりか」と問われると、隣に座った2位のイラシュコ(オーストリア)が「ノーと言って」とささやいて笑いを誘う場面もあった。
「開幕前は思っていなかったほど、今季はいい流れで来られている」と余裕を持って振り返る。W杯で積み上げた通算勝利は41。男子で「鳥人」と呼ばれたニッカネン(フィンランド)の、W杯ジャンプ歴代2位の46勝にも迫る勢いだ。自身が生まれる前に活躍していた名選手の名前に「そんな偉大な人と並べるなんて、自分のモチベーションになる」とかみしめるように話した。