「スーパーラグビー・プレシーズンマッチ、レッズ１８－３１ブランビーズ」（１２日、ブリスベン）

　南半球の強豪が集うスーパーラグビー（ＳＲ）のレッズ（オーストラリア）に加入したＦＢ五郎丸歩（２９）＝ヤマハ発動機＝が１２日、オーストラリアのブリスベンで行われたブランビーズ（オーストラリア）とのプレシーズンマッチに後半２９分から途中出場し、実戦デビューした。終了間際にはトライ後のゴールを決めて初得点もマーク。試合は１８－３１で敗れた。

　待ち望んだ出番は、後半２９分にやってきた。交代が告げられ、五郎丸の名前が呼ばれると、スタンドが沸いた。五郎丸が途中出場で実戦デビューを果たし、試合終了間際にはゴールキックで初得点をマーク。正面からの短い距離で、キック前のルーティンはなかったが、軽快にグラウンドを動き回った。

　「最初は２０～３０分と言われていたので、もっと出たかった。課題もないくらい短い時間だった」。プレー時間が１０分あまりと短かったが、キックのほかにライン際で相手の攻撃を止めるなど果敢なタックルも披露。グレアム監督は「彼は求められていたことをよくやった。とてもいいタックルだったし、キックも成功した」と満足感を示した。

　この日の観客は約４６００人。現地在住の日本人も多く駆け付け、試合後はグラウンドでファンに取り囲まれ、サインや記念撮影に笑顔で応じた。大粒の汗を額に浮かべながら「日本人も声援を送ってくれてうれしかった。１試合でも多く出たい」と口にした。

　２７日の開幕戦・ワラタス戦（シドニー）での起用も予感させる実戦デビュー。「初戦で（ゴールキックを）蹴れたことを幸せに思う。プレー一つ一つに沸き、ホームという感じがした」。今後の活躍を予感させる上々の滑り出しになった。