錦織 逆転で4連覇王手 18歳と決勝戦
「テニス、メンフィス・オープン」(13日、米メンフィス)
シングルス準決勝で、4連覇を狙う世界ランク7位の第1シード、錦織圭(26)=日清食品=は同58位の第4シード、サム・クエリー(米国)に3-6、6-3、6-3で逆転勝ちした。14日(日本時間15日)の決勝では、同145位の18歳、テーラー・フリッツ(米国)と対戦する。
試合が進むにつれてリターンの精度が上がり、本来のプレーを取り戻した。逆転で勝利を手にし、4連覇へあと1勝と迫った錦織は「タフな試合だった。最後はいいプレーができた」と、安堵(あんど)の表情を浮かべた。
第1セットはクエリーの強烈なサーブと早い展開のストロークで防戦になった。対策を練ってきた相手の攻撃的なプレーに「自分の球が浅くて、どうすればいいか分からない部分もあった。相手の深くてフラットなショットに苦しめられた」と振り返った。
この2、3年で追われる立場になり「いかに弱点をつけるか」と、劣勢から打開するすべを知っていた。第2セットは相手のバックに球を集めてミスを誘い、第2ゲームをブレークして流れを断ち切った。
第3セットもリターンから得点する形が増え、6-3でものにした。「球が伸びるようになったし、下がらずに自分から打っていけた」とうなずいた。
決勝では18歳の新鋭、フリッツの挑戦を受ける。自身も初のツアー優勝が18歳の時だった錦織は「何度か練習はしたことがあるので知っている。相手のことは気にせずに戦いたい」と、平常心を強調した。