沙羅まさか逆転負け4位…総合Vお預け
「ノルディックスキーW杯ジャンプ」(14日、スロベニア・リュブノ)
女子個人第14戦が行われ、高梨沙羅(19)=クラレ=は合計255・9点で4位に終わり、2季ぶり3度目の個人総合優勝決定は持ち越しとなった。1回目に93メートルで首位に立ったが、2回目は92・5メートルで順位を落とした。W杯で表彰台を逃したのは昨年2月以来で19試合ぶり。W杯得点で高梨に次ぐ2位のダニエラ・イラシュコ(オーストリア)が1回目の4位から逆転、264・0点で今季2勝目、通算12勝目を挙げた。
まさかの逆転負けだった。第9戦のオーベルストドルフ大会と同様、雨に見舞われた。それでも動じず、高梨は1回目に93メートルを飛んで首位に立ったものの、逆転を許し、今季初めて表彰台を逃した。
会場は第13戦で優勝した地元スロベニアのブティッチでさえ「他と違う特殊な台」と語る形状。好飛躍をそろえるのは至難の業だ。高梨も「かなり集中して飛ばないといけない。いつも通りのジャンプだと対応しきれない」と話していた。
本戦前の練習で92・5メートルをマーク。第9戦の練習は「雨で用具をぬらしたくなかった」と回避していたが、この日は雨の中でもあえて感覚を確かめにいった。
今回で個人総合優勝を決めるには、2位以上が条件だったが、2季ぶり3度目の個人総合V決定は持ち越しとなった。有利な立場にいるとはいえ、前日の第13戦では自己最多を更新中だった連勝が10でストップ。絶好調だった19歳は、次戦で巻き返しを図る。