登坂“霊長類最強女子”リオ金で継承だ
デイリースポーツ制定「2015年度ホワイトベア・スポーツ賞」の表彰式が10日、東京都千代田区の第一ホテル東京アネックスで行われた。レスリング女子48キロ級の登坂絵莉(22)=至学館大=は、リオデジャネイロ五輪金メダルで“霊長類最強女子”の継承を誓った。
22歳の登坂が、“霊長類最強女子”の系譜を受け継ぐ。大学の先輩で、公私にわたって仲がよく、憧れの存在でもある吉田沙保里が、2006年度に受賞したホワイトベア・スポーツ賞。「沙保里さんは一番尊敬している人で、すべてに影響された。光栄だし、これを励みに、リオで必ず金メダルを取りにいく」と決意を新たにした。
昨年9月の世界選手権で3連覇。決勝ではリードを許しながら、残り10秒で得意のタックルを決めて逆転勝ちした。「相手が強いので、勝つにはあの戦略しかなかった」。身長152センチの頭脳派は、勝負勘と強心臓を武器に、初の五輪切符をたぐり寄せた。
2月のアジア選手権では、12年からの連勝記録が59でストップ。それでも、落ち込むどころか逆に闘志に火がついた。「ずっと負けてなくて迷いがあった。ムカついたし、今は早く試合がしたい」と気炎を上げた。
リオデジャネイロ五輪には、金メダル有力候補として出撃する。「自分は絶対取る!!言わなければ後に引けるけど、言ったからにはウソをつきたくない」と自らに言い聞かせた。「沙保里さんや(伊調)馨さんもそうだし、日本女子の強さを受け継いでいかないといけない」。20年東京五輪でも期待される次代のエースが、新たなる最強伝説を築き上げる。