体操・塚原が引退 アテネ五輪団体V

 2004年アテネ五輪体操男子で28年ぶりの団体総合制覇に貢献し、日本初の親子金メダリストに輝いた塚原直也(38)が現役引退を決めた。所属先の朝日生命が11日、発表した。16日に記者会見する。今後は五輪で計5個の金メダルを獲得した父光男さんの後を継いで朝日生命の総監督に就任し、20年東京五輪に向けた後進の育成に尽力する。

 「栄光の架け橋」の名実況とともに、日本に歓喜を呼んだアテネ五輪メンバーで最後の現役選手が、ついにユニホームを脱ぐ決意を固めた。塚原は08年に北京五輪代表を逃した後、オーストラリアへ渡り、13年に国籍を取得。同国の代表として、13~15年世界選手権に3大会連続で出場し、集大成としてリオデジャネイロ五輪出場を目指していたが、2月の国内選考会で敗れ、五輪切符を逃したことで引退を決断した。

 96年アトランタ五輪から3大会連続で五輪に出場。04年アテネ五輪では冨田洋之、鹿島丈博らとともに、団体総合金メダルを獲得し、68年メキシコ五輪などで金メダルを獲得した光男さんと日本初の親子五輪金メダリストとなった。

 昨年、内村航平を擁する日本代表が37年ぶりに世界選手権で団体制覇。8月のリオ五輪でアテネ五輪以来の金メダルの期待が集まる中、1つの時代が終わりを迎えた。

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