マラソン代表選考 最終的には“無風”
日本陸上連盟は17日、都内で理事会を開き、8月のリオデジャネイロ五輪男女マラソン代表各3人を決定した。女子は田中智美(28)=第一生命、福士加代子(33)=ワコール、伊藤舞(31)=大塚製薬。男子は佐々木悟(30)=旭化成、北島寿典(31)=安川電機、石川末広(36)=ホンダ=を選出した。
途中段階では“福士騒動”などでもめた今回のマラソン代表選考だったが、日本陸連の尾県専務理事が「理事会は満場一致」と胸を張れば、昨年の世界選手権代表選考で異論を唱えたジャーナリストの増田明美さんも「まさかの結果だったらほえようかと思ったけど、今回は文句なし!」と話すなど、最終的には無風に収まった。
議論の対象になったのは、男子でびわ湖日本人2位の石川と、東京で日本人トップの8位だった高宮祐樹(ヤクルト)との比較。ただ、気温が20度を超えた中、タイム、レース内容とも上の石川に順当に軍配が上がった。
とはいえ今回も選考過程に課題が残ったのは間違いない。1年以上前に発表された選考基準にもかかわらず、大阪後に「内定」を求め、名古屋にエントリーした福士陣営の“けん制”に、陸連側の対応は一貫性を欠いた。
理事会では選考要項に対する議論もあったという。4年後は自国開催の東京五輪。今回の教訓を生かせるかが、重要になる。