錦織 驚異の粘りで2年ぶり4強進出
「テニス・マイアミ・オープン」(3月31日、マイアミ)
男子シングルス準々決勝で第6シードの錦織圭(26)=日清食品=は第16シードのガエル・モンフィス(フランス)を4-6、6-3、7-6で下し、2年ぶりにベスト4へ進出した。1日午後7時(日本時間2日午前8時)すぎに始まる準決勝では、第24シードのニック・キリオス(オーストラリア)と対戦する。キリオスは第12シードのミロシュ・ラオニッチ(カナダ)を6-4、7-6で破って4強入りした。
5度のマッチポイントをしのいだ。錦織が驚異的な粘りで、猛暑の中での2時間29分に及んだ激闘を制した。両手を突き上げ「終盤は1ポイントずつ集中した。(第3セットの)タイブレークはいいプレーだった」と充実感を漂わせた。
序盤はモンフィスの堅い守備と攻撃的なリターンに押し込まれた。第2セットを奪い返し、最終セットも先にブレークして優位に立った。それでも相手の勢いが盛り返すことも想定し「イーブンに戻ることも頭に入れて冷静だった」と、正念場は先と読んでいた。
モンフィスの闘志は想像以上だった。第8ゲームで追いつかれると、4-5の第10ゲームは0-40からの3連続を含め4度のマッチポイントを握られた。「ほぼ終わったと思った」と言いながら、勝利への執念で上回った。第12ゲームの危機もしのぎ、タイブレークは完全に息を吹き返した。
2年前の準決勝は左脚付け根の痛みでジョコビッチ(セルビア)と戦う前に棄権した。その雪辱への思いを秘め、「今は体も強くなった。しっかり回復させて臨みたい」と誓った。