錦織キレッキレ!決勝でジョコに挑む
「テニス・マイアミオープン」(1日、マイアミ)
男子シングルス準決勝で第6シードの錦織圭(26)=日清食品=が第24シードのニック・キリオス(オーストラリア)に6-3、7-5で勝ち、初の決勝進出を果たした。錦織は3日午後1時(日本時間4日午前2時)すぎに始まる決勝でマスターズ初制覇を目指し、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)に挑戦する。ジョコビッチは準決勝で第15シードのダビド・ゴフィン(ベルギー)を7-6、6-4で下した。
集中力を研ぎ澄まして相手の出方を読み、錦織が切れ味鋭いショットで20歳の新鋭、キリオスを打ち砕いた。左脚付け根の痛みで準決勝を棄権した2年前の悔しさを晴らし、「最後までしっかりと振り切って前に出られた。ほぼ完璧に近かった」と自賛した。14年のマドリード・オープン以来2年ぶりのマスターズ決勝進出にも「驚きはない」と自信にあふれていた。
2時間29分に及んだ前日の準々決勝の疲労が、雑念を取り払った。「ぼーっとしていた部分があって、相手より自分との闘いだった。気持ちも周りに行かず、ずっと集中していた」とかえって落ち着いていた。
第1セットはリターンがさえ、「ボールが見えていてコースの予想もできた」と高速サーブに反応した。第2サーブでも確実に返すことを優先し、ラリー戦でポイントを重ねて二つのゲームをブレークした。第2セットは第3ゲームを失った以外は危なげなくサービスゲームをキープ。6-5で迎えた第12ゲームで相手が崩れたのに乗じて、決着をつけた。
次はマスターズ初制覇を懸けてジョコビッチに挑む。過去2勝6敗ながら「焦らずにチャンスを見極めて、自分らしいテニスを心掛けたい。チャンスはある」と強気の言葉も飛び出した。