香生子 200平に続き100平もリオ

 「競泳・日本選手権」(6日、東京辰巳国際水泳場)

 4種目で決勝が行われ、女子100メートル平泳ぎは、渡部香生子(19)=JSS立石=が1分6秒57で制し、3連覇した。既に代表入りしている200メートル平泳ぎに続いて2つ目のリオ切符を手にした。0秒15差の2位に入ったロンドン五輪銅メダルの鈴木聡美(25)=ミキハウス=は2大会連続の五輪代表。男子200メートル自由形では萩野公介(21)=東洋大=が、100メートル背泳ぎは入江陵介(26)=イトマン東進=が制し、2位の長谷川純矢(22)=ミキハウス=とともに代表に決まった。

 さんざん泣いた後の渡部は、やっぱり強かった。大スランプを乗り越え、今大会初のリオ切符。「昨年金メダルを取ってからつらい時期が多かっけど、あきらめないでよかった」。“かなこスマイル”が完全復活した。

 前半を3位で折り返すと「自分を信じた」と持ち味の後半で鈴木を抜き去った。1カ月前までは自分を信じることができなかった。1月の東京都選手権は大不振。100メートルで3位、200メートルは9位と惨敗し「内定をもらってから重圧を感じて、練習に集中できなかった」と号泣した。

 初めて世界選手権を制し、一躍注目を浴びた。相次ぐ取材や表彰式。母・恵美子さん(48)は「目先の目標に集中する子。リオもまだなのに東京五輪への意気込みを聞かれて参っていた」と明かす。

 プレッシャーがのしかかり「私なんかでいいんだろうか」と自問自答した。東京都選手権は年に数回しか帰らない実家から通った。「なんでかなと思ったけど、つらかったんじゃないかな?」と恵美子さん。送迎の車中で、泣いていた渡部に言った。「泣きたいときは泣け!!」-。

 昔から負けず嫌いで泣き虫。その分、切り替えることができる。3月のグアム合宿で「世界で戦えるのか弱気になったけど、そんなこと言ってられない」。いつの間にか練習も楽しくなっていた。

 100メートルは世界選手権ではタッチの差でメダルを逃した。「五輪でも、この泳ぎができれば200メートルにもつながる」。今年こそリベンジする。

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