山田復帰即2トライ 連勝逃すも見せ場
「スーパーラグビー、サンウルブズ22-40ウェスタンフォース」(7日、秩父宮ラグビー場)
日本チームのサンウルブズはウェスタンフォース(オーストラリア)に22-40で敗れ、4月23日の初勝利に続く2連勝はならなかった。通算1勝8敗となり、15試合を戦うレギュラーシーズンの負け越しが決まった。日本は現在18チーム中17位。次戦は14日、シンガポールで、アフリカ地区首位のストーマーズと対戦する。
初勝利から2週間。1週の休養を挟み、連勝を狙ったサンウルブズだったが、ウェスタンフォースに大敗。だが、スタンドを埋めた1万6885人観衆の多くは納得の表情で帰路に就いた。勝ち負けを超えたスペクタクル(見せ場)があったからだ。
主役は左脚のけがから復帰したエース山田章仁(30)=パナソニック。開始4分、CTBカーペンターが相手にタックルされながら出したパスを猛加速で受け、先制トライ。終了直前の後半39分には逆サイドWTBスチュワートのパスを受け、昨年のW杯のサモア戦を思わせる絶妙スピンで相手をかわしてダイブ。試合の最初と最後の大仕事で、観客に強烈な印象を刻み「秩父宮でまだトライできていなかったから取りたかった」と笑った。
これで今季7トライとなりスーパーラグビーの暫定トライ王だ。現在1勝8敗のサンウルブズだが、「しっかり戦っていることを示すためにも個人ランクで上位に入るのは大事」と山田。6月からは五輪に備え7人制に専念する予定だが「今はサンウルブズで勝つことしか考えていない」と言い切った。(大友信彦)