錦織四大大会50勝目 中断ニモ負ケズ

 「テニス・全仏オープン」(23日、パリ)

 男子シングルス1回戦で第5シードの錦織圭(26)=日清食品=はシモーネ・ボレリ(イタリア)をストレートで下し、2回戦に進んだ。試合は雨で前日に中断された第3セット、2-1から再開され、錦織は四大大会通算50勝目を挙げた。2回戦では世界ランキング40位のアンドレイ・クズネツォフ(ロシア)と対戦する。ダニエル太郎(エイブル)は最終セットにマルティン・クリザン(スロバキア)が途中棄権し、四大大会初勝利。

 初戦から2日がかりの厳しい戦いを強いられた。1回戦をストレート勝ちした錦織は「精神的に疲れた。早く終われてほっとした」と安堵(あんど)感を強くにじませた。

 前日は大粒の雨の中、3時間弱の中断を挟みながら決着は持ち越した。順延決定後は「基本的にリラックスして過ごしたが、簡単ではなかった」と言う。

 そんな心理面のさざ波が再開後のプレーに表れたが、第3セット第8ゲームのブレークポイントを一発でものにすると、第9ゲームは二つのブレークのピンチをしのいだ。

 14年のボレリとの初対戦は3日間に及んだが「全く覚えていなかった」。節目の四大大会50勝目にも「特に。まあ、もう少し増やせるようにしたい」と笑った。最初の関門を突破し、表情はようやく晴れた。

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