水谷 メダルポジション死守だ!

 卓球の日本代表が7日、スロベニア・オープンを終えて羽田空港に帰国した。男子シングルスを制した水谷隼(26)=ビーコン・ラボ=は、リオデジャネイロ五輪のシード権争いでポイントを積み重ねた。現在第4シードの位置につけており、日本男子初のメダル獲得へ「ここまできたら、もう何が何でも(4位以内を)勝ち取りたい」とラストスパートに闘志を燃やした。

 男子のエースがメダルへの執念を燃やした。空港に姿を現した水谷は、疲労やストレスで口元にヘルペスを発症。さらに卓球台にぶつけた左親指の付け根は傷口がえぐれていた。それでも「今回は気持ちだけだった」と、決勝では五輪のシード権を僅差で争う荘智淵(台湾)を退けた。

 「今回は本当にきつかった。状態が悪くて優勝は難しいと思っていたけど、五輪のシードも懸かっていた。1試合1試合が五輪のメダル決定戦だと思って、最後まであきらめないことを心がけた」

 すべては日本男子初のメダルへの執念だ。世界ランクで決まる五輪のシード争いで上位4人に入れば、世界トップの中国選手と準決勝までは当たらないため、快挙への公算はグンとアップする。

 前回のロンドンでは第3シードにつけながら、中国選手と戦うことなく4回戦で敗退。雪辱を期して現在、第4シードの位置につける水谷は「ここまできたら何が何でも勝ち取りたい」と、メダルへの絶好ポジション死守に覚悟を示した。

 この日はホテルに宿泊し、翌8日にはすぐオーストラリア・オープン(8日開幕)に出発。さらに、来週は中国選手も出場するジャパン・オープン荻村杯(15日開幕)に出撃。メダルへの至近距離を何としてもキープする。

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