陸上のリオデジャネイロ五輪最終選考会を兼ねる日本選手権は２４日にパロマ瑞穂スタジアムで開幕する。２３日には注目の男子１００メートルに出場する桐生祥秀（２０）＝東洋大、山県亮太（２４）＝セイコーホールディングス、ケンブリッジ飛鳥（２３）＝ドーム＝が会見に臨み、それぞれリオ五輪出場、そして日本人初の９秒台への意気込みを口にした。男子１００メートルは２４日に予選と準決勝、２５日に決勝が行われる。

　安定感では桐生を上回る山県も、リラックスした様子の中に自信をみなぎらせた。

　「フレッシュな状態で臨める。優勝を狙って、しっかりと走りたい」

　今季は桐生に２度先着。その後、桐生は自身の１０秒０６を上回る今季日本人最高の１０秒０１を記録したが「刺激は受けたが、（桐生が最初に１０秒０１を出した）３年前ほどの衝撃はない。当時は自分がそれを出せるイメージが湧かなかったけど、今は手の届くところにある」と、想定内を強調。「そこを超えていきたい」と、今大会での９秒台を視野に入れた。

　広島出身の２４歳。首位独走と快進撃を続けるプロ野球の広島カープにも刺激を受けている。「カープが強すぎるんで、気持ち悪いぐらい。このまま突っ走ってほしい」。もちろん自身も狙うのは独走Ｖ。「自分のレースをすれば、結果はついてくる」。２大会連続の五輪と夢の９秒台へ、心の炎を赤く燃え上がらせ、大一番に挑む。