サンウルブズ、国内最終戦勝利で飾れず
「スーパーラグビー、サンウルブズ12-57ワラタス」(2日、秩父宮ラグビー場)
今季から初参戦している日本チームのサンウルブズはオーストラリア代表がそろう強豪ワラタスに12-57で大敗し、今季本拠地最終戦を白星で飾れなかった。前半25分に3本目のPGを決めて一時は9-7とリードを奪ったが、その後は次々とトライを奪われ、計9トライを許した。サンウルブズは1勝1分け11敗で18チーム中、最下位。3日から南アフリカへ遠征し、残り2試合をアウェーで戦う。
力の差は歴然だった。サンウルブズは前半10分に先制トライを奪われたが、序盤は持ち前のテンポの良い展開で相手を翻弄(ほんろう)。同22分にFBフィルヨーンが60メートル近いPGを決めるなど、一時は9-7と逆転したが、それもつかの間だった。
ワラタスの正確なパスとパワフルな突破になすすべなく計9トライを許し、逆に攻撃はノートライに押さえられる完敗。それでも今季日本最終戦に駆けつけた大量1万9814人の観客からは、試合終了まで温かい声援が送られた。
今季で退任するハメット・ヘッドコーチ(HC)にとっても日本最後の試合。世界の壁にはね返され、「最初はプレッシャーをかけることができたが、ワラタスはやはり強豪だった」と脱帽したが、「ハイボールの処理、相手ボールのセットプレーに対するクリエイティブさも必要。忘れてはいけないのは、課題よりもポジティブなところ。33人が過去に経験できなかったスーパーラグビーを経験できた。日本のラグビーにとって大きなステップ」と今後への課題と収穫を口にした。