ラオニッチがフェデラー破り初の決勝進出

 「テニス・ウィンブルドン選手権」(8日、ロンドン)

 男子シングルス準決勝で第2シードのアンディ・マリー(29)=英国=が第10シードのトマーシュ・ベルディハ(チェコ)にストレート勝ちし、初優勝した13年以来となる3年ぶり3度目の決勝に進出した。第6シードのミロシュ・ラオニッチ(25)=カナダ=は過去7度優勝で第3シードのロジャー・フェデラー(スイス)に競り勝ち、同国の男子で初めて四大大会の決勝に進んだ。両者の対戦成績はA・マリーの6勝3敗。

 ラオニッチが四大大会で初めて決勝への扉をこじ開けた。3時間25分の激闘の末、2年前に同じ準決勝でストレート負けしたフェデラーに雪辱し「自分の成長を示せた。競技人生で最高の試合だった」と充実感を漂わせた。

 今季、芝のシーズンから新たにサーブアンドボレーの名手だったマッケンロー氏(米国)をコーチに迎え「コートで強気に戦える自分がいる」と心理面でも後押しを受ける。最速230キロ超のサーブで23本のエースを決め、ネットプレーでは相手を上回る38ポイントにつなげた。

 最終セットは2-1の第4ゲームで激しいネットプレーの攻防からブレークして流れに乗った。「これがゴールではない。攻撃的に戦う」。目標はあくまで四大大会初制覇だ。

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