逸ノ城4連勝!地響き立て一気
「大相撲名古屋場所・4日目」(13日、愛知県体育館)
逸ノ城が、勢を寄り切って初日から4連勝とした。綱とりの大関稀勢の里は隠岐の海を、横綱白鵬も栃煌山を寄り切って、ともに4連勝。かど番の大関照ノ富士は関脇栃ノ心を寄り切って全勝を守った。大関琴奨菊は4連敗。十両2場所目の宇良は大輝を引き落として4連勝とした。
地響きを立てて、元怪物が復活の雄たけびを上げた。逸ノ城は鋭く踏み込んで勢に当たると、瞬時に左上手を引く。間髪を入れずに右を差し、腕(かいな)を返しながら一気の寄り。ブルドーザーのように土俵外へ持っていった。
初日からの4連勝は春場所以来で、幕内昇進後は3度目。「今場所一番よかった。当たってからすぐに左上手が取れた。攻めが速かった?はい、そうできるように気をつけて取った」と満足そうな笑みを浮かべた。
新入幕の一昨年秋場所で13勝を挙げ、怪物旋風を巻き起こした。その後、帯状疱疹(ほうしん)や骨盤のゆがみなどに悩まされ、心身ともに不調の時を味わったが、地道な筋力トレーニングや減量で春場所は11勝。再スタートの階段を上り始めた。
発奮材料もある。母国のモンゴルでは国民的祭典ナーダムの真っ最中。注目のモンゴル相撲で優勝のサンジャーダンバと準優勝のプレブダグワは、ともに逸ノ城と同じアルハンガイ県の出身。「2人に会ったこともある。力をもらった。次は自分が返す番」と完全復活を見据えた。