日馬富士、気迫勝ち 稀勢の里を下して4場所ぶりVへ前進
「大相撲名古屋場所・13日目」(22日、愛知県体育館)
ここ一番の気迫と集中力を研ぎ澄ませ、横綱日馬富士は大関稀勢の里を圧倒した。「お客さんが楽しみにしている一番だから、悔いのないように」。2敗を死守して単独トップに立ち、4場所ぶりの優勝へ前進した。
スピードと迫力に満ちた低い立ち合いから左を差し、右前まわしをつかんで食い下がる。窮屈な左差し手を抜いて引いた相手に付け入り、一気に寄り倒した。新入幕が同時で好敵手と認める稀勢の里との大一番に「結果はどうであれ気持ちがいい。いい相撲を取ってみせる気持ちでいっぱいだった」と余韻に浸った。
残り2日間に向け、大きな弾みのつく勝利。「勝負は一番一番の積み重ね。一日の相撲に集中する」。混戦だった今場所のゴールが見えてきた。