綱とり稀勢の里は軽めの調整 おかげで?「力は有り余っている」
「大相撲秋場所」(11日初日、両国国技館)
綱とりに挑む大関稀勢の里(30)=田子ノ浦=は東京都江戸川区の部屋で軽めの調整で終えたが、順調ぶりをうかがわせた。番付発表後の2日間で計38番に及んだ新関脇高安との猛稽古は小休止。それでも「いつでも俺はやる準備をしている。力は有り余ってるから」と順調な仕上がりをアピールした。
土俵に上がらず、四股やすり足を入念に繰り返した。前日まで熱を帯びた稽古が続いただけに、終了後には報道陣から、夏巡業前半の休場の原因となった右かかと痛の状態を問われたが「大丈夫っすよ」と笑顔で一蹴した。
本人によると、痛みはなく、冷やすなどの処置もなし。「休みはいらないけどねぇ。高安が良くないから」と、自身の当たりを真っ向から受け続けた弟弟子の体調を気遣う余裕も見せた。
2日の横綱審議委員の稽古総見に始まり、二所ノ関一門の連合稽古と続く4日間。「抜く日はないよ」ときっぱり。悲願の初優勝へ、心技体の充実を見せつける。