稀勢の里、琴奨菊相手に11番で8勝「成長してますよ」
「大相撲秋場所」(11日初日、両国国技館)
綱とりに再挑戦する大関稀勢の里(30)=田子ノ浦=は二所ノ関一門の連合稽古最終日の5日、千葉県船橋市の二所ノ関部屋で大関琴奨菊(32)=佐渡ケ嶽=と2日連続で土俵に上がって11番で8勝。「先場所より全然良い。成長してますよ」と笑顔で締めくくった。
寄り切られたり、出し投げを食らって稽古場の壁に激突したりするたび、声を荒らげて顔をゆがめた。2日の横綱審議委員会の稽古総見で、横綱日馬富士相手に8連敗して「気持ちが乗っていない」と酷評された姿はなかった。本人も「あそこまで悪いと変えざるを得ない」。闘争心に火が付いた。
師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)が「自分の踏み込みはできているが、まだちょっと」と評せば、稀勢の里も「まだまだ。これで完成じゃない」と断言。運命の15日間へ完璧を追い求める。