綱とり稀勢の里、初日出し「これからでしょう」 守屋委員長も「希望が持てる」
「大相撲秋場所・2日目」(12日、両国国技館)
3場所連続綱とりに挑む大関稀勢の里(30)=田子ノ浦=は小結栃煌山(29)=春日野=を押し出し、初日を出した。
左のおっつけと右ののどわで相手を起こすと、押しで一気。先場所、敗れた苦手に何もさせなかった。初日、隠岐の海(八角)に惨敗したが、好内容の相撲で立て直した。
「良かったと思う。集中していった。これからでしょう」と、納得顔で振り返った。
八角理事長(元横綱北勝海)は「いい形で勝って良かった。初日は誰でも落ち着かないもの。ひとつ勝てば全然違う」と巻き返しに期待した。
前日、「(優勝は)もうない」など、辛らつな言葉を並べた横綱審議委員会(横審)の守屋秀繁委員長は「取る前はよく分からない笑顔と目をパチパチさせていたけど、最終的にいい相撲を取った。昨日、この相撲を取ってくれたら日本国民が喜んだのに。力強い、こういう相撲なら希望が持てる。優勝につながれば」と素直に称賛した。