国枝 涙の4大会連続メダル 車いすテニス・ダブルスで「銅」
「リオ・パラリンピック・車いすテニス・男子ダブルス・3位決定戦」(15日)
車いすテニス男子ダブルス3位決定戦で国枝慎吾(32)=ユニクロ、斎田悟司(44)=シグマクシス=組が三木拓也(27)=トヨタ自動車、真田卓(31)=フリー=組との日本勢対決を制し、銅メダルに輝いた。競泳は男子100メートル自由形(視覚障害S11)の木村敬一(26)=東京ガス=が今大会4個目のメダルとなる銅を獲得。車いすラグビーは1次リーグ2連勝でベスト4入り。日本のメダルは銀8、銅11の計19個となった。
ダブルスの3位決定戦を制した瞬間、国枝の目には光るものが浮かんだ。車いすテニス男子シングルスの3連覇を逃して迎えた最終戦。「悔しい思いをして、この銅メダルで少し報われた」。右肘の手術明けで本来の調子を取り戻せず苦難が続いた今大会、4大会連続となる表彰台で面目を保った。
日本人の後輩ペアとの一戦。第1セットは3-3から3ゲームを連取し、第2セットも2-4から劣勢をはね返した。自分たちの凡ミスは22本だったのに対し、相手は59本。無理に攻め込まず、相手のミスを待つ守備的なテニスを貫いた。国枝は「あまりああいうプレーはやりたくない」と打ち明けたが「手ぶらで帰るか、そうでないかは大きな差」と結果にこだわった。
最大の目標だった3連覇を果たせなかった。無念は残るが「この銅メダルが心の支えになるのは確か」と晴れやかな笑顔を見せた。