羽生結弦、2度の転倒も…今季初戦V 4回転ループは再び成功

 フィギュアスケート男子のソチ五輪金メダリスト、羽生結弦(21)=ANA=が1日(日本時間10月2日)、今季初の実戦となるオータム・クラシック(カナダ・モントリオール)のフリーに出場し、172・27点、合計260・57点で優勝した。前日のショートプログラム(SP)は88・30点で首位発進していた。

 上半身は白地に緑から深いブルーのグラデーション、ズボンは黒のシックな衣装で登場した羽生。久石譲さんの楽曲を組み合わせたピアノ曲「ホープ&レガシー」を披露した。

 前日に世界で初めて成功した冒頭の4回転ループはこの日も成功。続く4回転サルコーも決めたが、後半に2度転倒した。安定感こそ欠いたが、前日のSPで見せたロック調の激しいプログラムとは一変、繊細ではかなげなピアノの旋律に合わせ、しっとりと演じきった。演技後は首をかしげ、腰に手を当てながら不満げな表情も見せた。リンクを降りる際には、オーサーコーチと熱い抱擁を交わした。

 昨季は3度だった4回転ジャンプを、4度に増やすと宣言して挑んだ今季のフリープログラム。この日は3度しか入れられず、後半の4回転トーループは回転不足と認定された。18年平昌五輪プレシーズンであることも意識し、「2月に五輪が行われるので、そこに合わせた調整だったりピークの持って行き方を今季からしっかりやっていきたい」と話していただけに、今後の仕上がりが楽しみだ。

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