高木美帆、会心の滑りに自画自賛 国内最高記録更新で優勝
今季ワールドカップ(W杯)前半4戦の派遣選考会を兼ねたスピードスケートの全日本距離別選手権は21日、長野市エムウエーブで開幕し、女子1500メートルは高木美帆(22)=日体大=が国内最高記録を1秒54更新する1分56秒25で優勝した。
電光掲示板にタイムが表示されるとバックストレートで何度も両手を高く突き上げた。「自分の力をうまくコントロールできた」と自画自賛する会心の滑りで高木美が国内最高記録を更新した。
昨年の覇者で同組の押切が前半から飛ばし、予想よりも早い展開となった。しかし「700メートル通過したあたりでしっかり追えれば」と慌てずに自分のリズムを守り、後半に疲れの見えた押切をとらえ逆転した。
今季からナショナルチームのメンバーに姉・菜那やこの日3位に入った佐藤らが加わった。ともに高め合う新たな仲間との練習が今回の結果に結び付いたという。「それぞれ違ったポイントを意識して練習している。自分のことを甘いなと思わせてくれるおかげで質の高い練習ができている」と新たなメンバーからも貪欲に吸収している。
今大会はあと3種目に出場する。「全種目で強くなれれば、自分の得意な距離でももっと早くなれる」と高木美。来季にせまった平昌五輪を見据える22歳、まずは最高のスタートを切った。