バレーボール代表監督発表 来春から就任 女子・中田久美氏 男子・中垣内祐一氏

 日本バレーボール協会は25日、都内で理事会を開いて女子は中田久美氏(51)、男子は中垣内祐一氏(48)を日本代表監督に選んだと発表した。ともに26日、記者会見する。女子を12年ロンドン五輪銅メダルに導いた真鍋政義監督、14年から男子を率いた南部正司監督は退任する。新監督はともにプレミアリーグ終了後の来春就任予定。任期は2年だが、日本協会の木村憲治会長は「原則的には20年東京五輪まで頑張ってもらう」とし、男女のビーチバレーも含めてメダル4個を目標に掲げた。

 女子の中田氏は強化委員会、理事会とも満場一致で決まった。女性の女子フル代表監督は、82年の生沼スミエ氏以来となる。久光製薬での実績は群を抜く。日頃から世界を意識したプレーを指導。14年はアジア・クラブ選手権も制した。選手時代も含めて国際経験も豊富。東京五輪への「切り札」と言える。

 代表を長年引っ張った木村が今季限りの引退を表明し、東京五輪に向けた世代交代は急務。久光では若手だった長岡、石井らを重用し、代表の中心選手に育てた手腕に期待がかかる。

 一方、男子の選考は疑問が残る。リオデジャネイロ五輪出場を逃した後、次の監督決定まで4カ月以上を要した。2大会連続で五輪を逃し、世界から後れを取っているのは明らかだ。それでも候補に挙がったのは中垣内氏、南部氏、元男子代表主将の荻野氏。外国人は候補にも挙がらなかった。

 日本バレーボール協会の木村会長は「外国の監督が全部駄目とは言わないが2メートル近くの選手を集めて強いチームをつくった監督が、体の小さな日本人を集めて強いチームをつくる可能性は日本人より低い」と話したが…。

 中垣内氏は現役時代に五輪に出場し、日本オリンピック委員会(JOC)の事業で約2年間、米国で研さんを積んだ。低迷する男子をどう立て直すか。

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