空手・植草うれし涙「一番高い場所から君が代を聴くのが夢だった」

 「空手・世界選手権」(29日、リンツ)

 組手で女子68キロ超級の植草歩(24)=高栄警備保障=と男子84キロ級の荒賀龍太郎(26)=荒賀道場=がともに初の金メダルを獲得した。前回、前々回大会2位の荒賀は決勝でアゼルバイジャンの選手に5-0で完勝。過去2大会3位だった植草はギリシャ選手を2-0で下した。初出場だった女子55キロ級の山田沙羅(大正大)は3位決定戦でイタリア選手を倒し、銅メダルに輝いた。

 植草が磨き上げた中段突きで初の栄冠に輝いた。表彰式で国歌が流れると「ずっと一番高い場所から君が代を聴くのが夢だった。本当に世界一になれたと実感できた」とうれし涙があふれた。小学3年で空手を始め、帝京大時代に全日本連盟の香川政夫強化委員長の指導で実力を伸ばした。エースとして期待される東京五輪へ向けても「金を取りたい」と目を輝かせた。

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