日本陸上連盟が低迷するマラソンの再建を目指し新設した「長距離・マラソン強化戦略プロジェクト」のリーダーに就任した瀬古利彦氏（６０）が３日、東日本実業団駅伝後に報道陣の取材に応じ、舵取り役としての所信表明を行った。

　「僕だって本当は貧乏くじを引きたくないよ」と本音？も吐露しながら「でも東京で五輪があるんだから。本当のマラソンを知らない指導者も増えてきている。これまでの経験を生かして、少しでも貢献できればと思う。覚悟を持ってやる」と、意気込みを語った。

　現在の日本のマラソンの問題点として、まず練習量を挙げ「まず練習量が足らない。練習したら怪我をするって、怪我しないために練習するんだから。指導者も恐れちゃっている。でも、今の練習では１００年経っても、五輪でメダルなんて取れない」と、キッパリ。「僕の時は宗さんがものすごい練習をしていたし、それに勝つために、覚悟を持ってやっていた。女子も有森やＱちゃん（高橋）ぐらい練習しないと。そのあたりの練習の仕方から教えていきたい」と、意識改革の必要を説いた。

　リーダーとしての初仕事として、女子の世界選手権の代表選考会を兼ねる１３日のさいたま国際マラソンを視察する予定だ。