手つき不十分力士の師匠を厳重注意へ 異例!二所ノ関審判部長も自ら…
「大相撲九州場所」(13日初日、福岡国際センター)
日本相撲協会の審判部(二所ノ関部長=元大関若嶋津)が、立ち合いで手つきが不十分な力士の師匠に対し、直接厳重注意を与えることが9日までに明らかになった。これまで“待った”については同様の注意が行われたことがあったが、手つき不十分については初めて。八角理事長(元横綱北勝海)が目指す土俵の充実へ、審判部が厳しい姿勢を打ち出す。
師匠への厳重注意は初日前日の12日の土俵祭り(福岡国際センター)終了後に審判部で行われる。当該力士は幕内琴勇輝、松鳳山、英乃海、十両北太樹で、その師匠である佐渡ケ嶽親方(元関脇琴乃若)、木瀬親方(元幕内肥後ノ海)、山響親方(元幕内巌雄)、さらに松鳳山の師匠で審判部長の二所ノ関親方自身も注意を受ける。審判部長自らも注意を受けることにより、審判部の本気度を示す。
琴勇輝、松鳳山、英乃海、北太樹は3月の八角政権発足後に真っ先に立ち合いの正常化を打ち出した後も、片手すらつかず、問題視されていた。琴勇輝は先場所中に審判部から呼び出しを受け、直接注意を受けたにもかかわらず、両手をついたのは、注意された翌日だけだった。
審判部は秋場所前の力士会で立ち合い講習会を開き、当該力士に注意を促す予定だったが、台風による天候不良で急きょ中止になったことから、今回の動きとなった。