浅田真央 GPシリーズ自己ワーストタイ8位発進
「フィギュアスケート・フランス杯」(11日、パリ)
女子ショートプログラム(SP)が行われ、元世界女王の浅田真央(26)=中京大=は得点を伸ばしきれず、61・29点で8位発進。GPシリーズでは10年10月のNHK杯以来自己ワーストタイの苦しいスタートとなった。シニアGPデビューとなった樋口新葉(16)=日本橋女学館高=は65・02点で5位。永井優香(17)=駒場学園高=は52・41点で12位につけた。
例年よりも調整が遅れている中、今できる精一杯の演技だった。キス&クライで得点が表示されると、背筋を伸ばしながら、しっかりと受け止めた。GP初戦のスケートアメリカから心機一転し、ポニーテール姿でSPに臨んだ真央。冒頭のダブルアクセルを決めると、続く3回転フリップ-2回転ループの連続ジャンプは3回転フリップで軽度の回転不足をとられた。スピン、ステップでは3つでレベル3と評価され、最高レベルの4を取りこぼした形となった。
慢性的な痛みがある左ひざの不安を抱えながら、慎重な調整が続いている。「決していい状態ではない」。今大会も得点源のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は回避。確実にこなせる構成で挑んでいるが、高難度のジャンプ構成を着実にこなしてくる選手が増えてくる中、技術点で差をつけられている。
スケートアメリカ6位で、すでに12月のGPファイナル進出は絶望的な状況。今大会後は世界選手権(来年3月・ヘルシンキ)の代表最終選考会となる全日本選手権(12月・大阪)が照準となる。
12日のフリー。少しでも上昇のきっかけをつかみたい。