坂本 SP 全ジャンプ成功させ“自己ベスト”で首位発進
「フィギュアスケート・全日本ジュニア選手権」(19日、月寒体育館)
男女のショートプログラム(SP)などが行われ、女子はジュニアGPファイナル(12月、マルセイユ)へ進んだ3選手が激突。今季、同GP日本大会で優勝した坂本花織(16)=神戸ク=が、国際スケート連盟(ISU)非公認大会ながら67・45点の“自己ベスト”を出し、首位に立った。昨季の世界ジュニア女王、本田真凜(15)=大阪・関大中=は2位。紀平梨花(14)=関大KFSC=は4位と出遅れた。男子は友野一希(18)=大阪・浪速高=が71・77点で首位に立った。
繊細さと大胆さ。坂本の2つの個性が開花した。3回転フリップ-3回転トーループなど、すべてのジャンプに成功。演技後は「足が震えて収まらへんと思った」と、かわいい関西弁で振り返った。「楽しむしかない」と開き直り、ISU公認の自己最高を2点近く上回った。
今季の話題は本田、紀平が先行。しかし、3人の中で唯一の高校生は、一昨年の世界ジュニアに出場し、今季はジュニアGP日本大会で優勝した実力者だ。小学校の時は、通っていた名門イトマンスイミングスクールで選手コースに誘われた身体能力の高さを持つ。
神戸生まれの神戸育ち。根っから明るい女子高生は、漫才師のNON STYLEが大好きで「笑って緊張をほぐすんです」と言う。だが、中野園子コーチは「実はすごく繊細。それを笑いでごまかしている」と明かす。
全日本ジュニアでは2位が最高。重圧も緊張も笑いに変えて、表彰台は「てっぺんがいいです!!」と坂本は宣言した。