錦織悔し…乱調逆転負けも2年ぶり4強 立て直してジョコに雪辱だ
「テニス・ATP・ツアー・ファイナル」(19日、ロンドン)
年間成績上位8人による今季最終戦、シングルス1次リーグA組で世界ランク5位の錦織圭(26)=日清食品=は同7位のマリン・チリッチ(クロアチア)に6-3、2-6、3-6で敗れ、1勝2敗の同組2位で2年ぶりにべスト4入りした。1勝2敗で錦織、スタン・バブリンカ(スイス)、チリッチが並び、セット獲得率で錦織が上回った。19日(日本時間20日早朝)の準決勝で、B組1位の世界2位、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)に挑む。
感情を消したような表情が悔しさを際立たせた。錦織はチリッチに逆転負けし「2セット目からミスが相次いでしまった。もったいない。厳しい負けになってしまった」と落胆を隠せなかった。
第1セットはわずか38分で奪った。第3ゲームで迎えた最初のブレーク機をものにし、緩急を付けたラリーで主導権を握った。しかし第2セットから、突然ショットが乱れた。「相手のサーブが良くなって、簡単にミスをしなくなってきた。すごくポイントを取りづらかった」とペースが狂い、押し切られた。
今季終盤の目標の一つは、悲願の四大大会制覇へ有利な上位シード権を得られる「(世界ランク)4位以内で終えること」。今大会は1次リーグで1勝するたびに200ポイントを稼げるチャンスだった。
それだけに、痛い1敗だ。4位浮上には大会前に410点差があったバブリンカを超える必要がある。共に1次リーグで1勝した今回、錦織は400ポイントを得られる準決勝を勝っただけでは及ばない。
準決勝は、大会5連覇をかける元世界1位のジョコビッチとの対戦。過去2勝10敗で、9連敗中だ。「負けが続くと、精神的には難しい。もう少し自信を持ってプレーできれば」と気持ちを奮い立たせた。