豪栄道の綱とり絶望的 稀勢の里に敗れて3敗目

 「大相撲九州場所・9日目」(21日、福岡国際センター)

 綱とり初挑戦の大関豪栄道は今場所後の横綱昇進が絶望的となった。稀勢の里との大関対決に突き落としで屈し、連敗で痛恨の3敗目(6勝)を喫した。横綱鶴竜は関脇高安を寄り切りただ1人、初日から9連勝。横綱白鵬、日馬富士、平幕石浦が1敗を守った。高安は5敗となり、今場所の大関とりは消滅した。

 先場所まで綱とりに挑んだ同級生、稀勢の里に引導を渡されたのも運命だろう。痛恨の3敗目。支度部屋で豪栄道は「しょうがない。理想を言えば差し手に体を寄せないとダメだけど。立ち合いは良かったんじゃないですか…」と、無念そうに振り返った。

 前日まで3日連続で押し込まれていた立ち合いは、この日は久々に鋭かった。右を差して出足良く一気。だが抱えられ、土俵際で回り込まれると、頭を押さえつけられ、土俵に突き落とされた。

 あと一押しが届かず、逆転を食らっての連敗。6日目、玉鷲に初黒星を喫してから歯車は狂ったまま。全勝優勝した先場所はほほ笑み続けた勝利の女神から完全に見放された。トップ鶴竜とは3差に広がり、連続優勝か、最低でも優勝同点がノルマの綱とりは絶望的となった。

 八角理事長(元横綱北勝海)は「3敗は苦しいよな。でも、今場所で終わるわけじゃない。横綱3人との対戦が残っているし、力強い相撲をすれば見方も変わってくる。気持ちを切らすとイメージが悪くなる。こういう時こそきちんと勝つこと」と、ふんどしを締め直すことを求めた。

 3横綱に勝ち、12勝まで伸ばせば、綱とりが来場所に継続される可能性はある。「残りに集中して、一番一番やるだけです」と豪栄道は自らに言い聞かせた。10日目も琴奨菊と大関対決。流れを変える白星が欲しい。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス