宇野昌磨4回転ループ跳ぶ!羽生にしか出来ない大技に挑戦
フィギュアスケートの世界選手権(来年3月開幕、ヘルシンキ)代表の宇野昌磨(19)=中京大=ら男女代表が26日、大阪府門真市で会見した。四大陸選手権(2月、韓国)、札幌アジア大会(2月)の代表でもある宇野は、3大会のいずれかで練習中の4回転ループを構成に入れる可能性を示唆した。ソチ五輪王者の羽生結弦(ANA)が今季、世界で初めて成功させた大技は、会見後に門真市の東和薬品ラクタブドームで行われた全日本選手権のエキシビションでも挑戦。難度を上げたプログラムで平昌五輪プレシーズンを締めくくる。
4回転旋風が吹き荒れる男子フィギュア界で、宇野が新たな台風の目になる。トップは複数回、そして複数の種類の4回転ジャンプが主流となる中、4回転ループを試合で跳ぶ可能性を示唆した。
「練習で(まだ波があるので)調子がいきなり0%になるかもしれない。でも、調子がよかったらやる」。今後、出場する大会は四大陸選手権、札幌アジア大会、世界選手権。大会は明言しなかったが、挑戦の意思は持っている。
4回転ループは今季、羽生が世界で初めて成功。4回転半を回るアクセル、今季はネイサン・チェン(米国)が跳んだルッツ、宇野が跳ぶフリップに次ぐ難度で、多くの男子がこなすサルコーやトーループよりも得点は高い。
3位だった今月のGPファイナル後に再開した4回転ループの練習ではコンスタントに決めているという。全日本選手権のフリー後には「今の2種類(トーループとフリップ)では世界で戦えない」と話していた。エキシビションでは二度挑戦し、一度目は転倒。二度目はバランスを崩しながらも着氷した。
世界選手権は平昌五輪の出場枠がかかる。「いつもは個人戦だけど、枠取りは団体戦に近い。日本代表として、それにふさわしい演技をしたい」。世界を見据えた19歳は挑戦を恐れない。