関学大、夢散 TD2本のみ…社会人と地力の差痛感

 「アメフット・ライスボウル、富士通30-13関学大」(3日、東京ドーム)

 社会人代表の富士通が学生王者の関学大を30-13で破り、2年ぶり2度目の優勝を飾った。学生王者として8年ぶりの勝利を目指して臨んだ関学大は、序盤から地力の差を見せられて完敗。同校では2002年以来15年ぶりとなる日本一は果たせなかった。最優秀選手には富士通のQBコービー・キャメロン(26)が選ばれた。

 夢は夢のまま終わりを告げた。15年ぶり2度目の日本一を目指した関学大だったが、社会人王者の富士通を相手に完敗した。

 序盤は攻撃が全く機能せず、守備陣もじわじわと後退。致命的なミスこそなかったが、勝機を感じる見せ場も作れなかった。一矢報いた2本のTDはいずれも「自信があった」(QB伊豆)というベーシックなプレー。30は用意してきたというスペシャルプレーを半分も発揮できないまま試合は終わった。

 「最終的には1対1。作戦だけじゃここでは勝てない」と鳥内監督。目先を変える奇襲を繰り出す以前に「実力を上げることも必要だった」と伊豆も言う。積み重ねてきた実力が、社会人相手では最低限にすら達していないと痛感した。

 壁の高さは想像以上だった。この代が始まって間もない頃、4年生は一人一人が絶対に負けない相手を決めた。主将LB山岸は富士通のRBゴードンと宣言。一昨年のライスボウルで当たった感触を思い返しながらタックル練習を繰り返してきただけあって、ゴードンに許した最長ランは9ヤードと宿敵を封じた。鳥内監督も「独走を許さんかったのは頑張った」とたたえたが、一昨年はけがで欠場したQBキャメロンを抑えきれなかった。学生相手では経験できない3本のロングパスに屈し、指揮官も頭を抱えた。

 「学生相手の時にはなかった不安があった」とQB伊豆も言う。相手守備陣が襲いかかってくる光景が頭に浮かび、「1年間やってきた自信を持ちきれなかった」と悔やんだ。社会人の地力に、学生王者はまたもはね返された。

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