帝京大 奮闘も無念 TL王者に最後の挑戦も夢散 岩出監督「勝算はあった」

 「ラグビー日本選手権・準決勝、サントリー54-29帝京大」(21日、花園ラグビー場)

 大学選手権8連覇中の帝京大は、早大以来29季ぶりの大学勢制覇を目指してトップリーグ(TL)王者のサントリーに挑んだが、29-54で敗れた。来季から日本選手権の開催方式変更により大学チームの出場枠がなくなるため、大学勢としてのラストチャレンジだったが、力及ばず無念の敗退となった。TL3位のパナソニックは同2位のヤマハ発動機に36-24で勝利。決勝は29日、秩父宮ラグビー場で行われる。

 挑み続けてきた社会人の壁はついに越えられなかった。学生界無敵の帝京大がTL王者を相手にがっぷり四つ。2連続トライで同点とし、最高の形で前半を折り返したが、後半は地力の差を見せつけられた。

 「悔しい気持ちでいっぱいです」と声を絞り出したフランカー亀井亮依主将(4年)。今季のチームの集大成。さらに来季から日本選手権の大学枠廃止が決定したため、大学勢としてこれが事実上、最後の挑戦だった。

 手応えがあったからこそ無念の思いも募る。「スコアと内容でこれは(大学枠を)残さないとと思ってもらいたかった。勝算はあった」と岩出雅之監督(58)。亀井主将が「スタートからいけるって自信を持てた」と言えば「やってきたことはできるって確信した」とWTB竹山晃暉(2年)も強気で話した。

 大学勢は志半ばのまま、日本最高峰のレベルに挑める場を失った形だ。ただ「このチームはまだまだ伸びていく」とSO松田力也(4年)。進化を求め、帝京大は新たな目標を模索する。

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