水谷隼が史上最多V9「王者のまま引退したい」
「卓球・全日本選手権」(22日、東京体育館)
男子シングルス決勝が行われ、リオデジャネイロ五輪銅メダルの水谷隼(27)=ビーコン・ラボ=は、吉村和弘(愛工大)を4-1で下し、大会史上単独最多となる9度目の制覇を果たした。
1ゲームを落としたものの「(全日本の)勝ち方を知っている」という王者は強かった。相手の球の回転を攻略しだすと、大きなラリー戦でも真価を発揮。歓喜の瞬間、例年のように倒れ込みはしなかったが、両膝をついてガッツポーズした。
会場インタビューで「昨年リオ五輪でメダル獲ったプレッシャーすごくて重圧に負けそうだったが、最高の結果残せてホッとしてる」と胸をなで下ろした。史上最多のV9には「初優勝した時から狙っていたので、11年という長い道のりだったがうれしい。次は10回という節目のタイトルが欲しい」と喜びをかみしめた。
13歳の張本智和(エリートアカデミー)ら若手の成長が著しいが、「早く僕から優勝奪って欲しい。どんなときでも僕は死ぬ気で全日本を獲りに来てる。その気持ちが違う」とプライドをのぞかせた水谷。「長くて東京五輪までの3年、王者のまま引退したい。死ぬ気で守りたいが、早く強い選手出てきて欲しい」と激烈なエールを送った。