稀勢の里、はや横綱の自覚「模範となれるよう…」【一問一答】
横綱審議委員会から第72代横綱の推薦を受けた大関稀勢の里が23日、会見に臨んだ。喜びを感じつつ、それ以上に横綱としての責任を自覚する言葉が目立った。以下、一問一答の要旨。
-お気持ちは。
「うれしいのと、気が引き締まると言いますか」
-これまでの相撲人生を振り返って。
「いろんな人に支えていただいたと思っていますし、もっともっと恩返しできるように、これからもっと強くなっていって、恩返しできるよう頑張りたいです」
-一夜明けての会見から報告を受けるまでは。
「特別なことはしていないです。本当に待つだけという気持ちでした」
-待つ間の緊張は。
「なかったですね」
-連絡を受けた時にこみ上げてくる思いは。
「それ以上にやっぱり、ぐっと気が引き締まりました」
-描く横綱像は。
「尊敬されるような力士になっていきたいと思いますし。そのためにはもっともっと努力しないといけないですし、稽古場の立ち振る舞いもそうですけど、生き方もまわりから見られていますので、そういうところでも模範となれるようにこれからも頑張っていきたいです」
-これまでにない重圧がのしかかる。
「本当、想像も今できないですけど、責任ある地位だと思っていますから、中途半端な気持ちでは稽古場にはいられないですし、すべての関わってくれた人たちのためにも頑張っていきたいと思っています」
-日本出身の力士としては19年ぶりの横綱になる。
「自分を信じて土俵に上がった結果がこういう形になって、本当にうれしいですね」
-日本出身という意味でも注目される。
「常にプレッシャーがある中で去年1年間、やらせてもらいましたし、これからはまた違うプレッシャーになると思いますけど、いい経験をさせてもらいましたので、そういうものを生かして、今後やっていきたいと思います」
-大関として苦しんだ時期もあった。
「それもこれもいい経験だと思ってもらえるのはこれからの結果次第だと思っていますから。しっかりと、そういうところで力になったと言われるように、しっかり結果を出して、相撲道に精進したいと思います」
-30歳6カ月で横綱になる。
「体も元気ですし、気持ちもまだまだ元気ですから。まだまだこれから強くなると思っていますから、これからがまたスタートだという気持ちでやっていきたいですね」
-先代師匠(元横綱隆の里)も30歳で横綱になった。
「まだ全然、成績的には優勝回数(隆の里は4回)も追い付いていないですし、まだまだですけど。少しずつ1歩でも近づけるように努力しないといけないんじゃないですかね」
-初優勝で横綱昇進。このことについてはどう感じるか。
「成績的にはまだまだと思っています。このようになったので、もっともっと成長していかないといけないと自分でも思っていますから」
-入幕から73場所での横綱昇進は昭和以降では最も遅い記録。 「ちらっと新聞で見ました。腐らず、我慢してきて、本当に良かったですね」
-受けてきた支えについては。
「関わってくれる方々がいなかったら、ここまで来られなかったと思います。恩返しするつもりでやっていました。その人たちの顔を見たら、きついことも何でもできましたので」
-先代師匠がいたら、どのような言葉があると。
「ここからが本番だよと言われると思いますし、自分でもそう思っています」