フェデラー完全復活V 宿敵ナダル破り7年ぶり5度目の優勝「本当に特別な夜」

 「男子テニス・全豪OP」(29日、メルボルン)

 男子シングルス決勝で第17シードのロジャー・フェデラー(スイス)が第9シードのラファエル・ナダル(スペイン)に6-4、3-6、6-1、3-6、6-3で勝ち、7年ぶり5度目の優勝を果たした。四大大会で2012年ウィンブルドン選手権以来18度目の制覇となり、自らが持つ男子最多記録を更新し、優勝賞金370万豪ドル(約3億2000万円)を獲得した。

 混合ダブルス決勝はアビゲイル・スピアーズ(米国)フアンセバスティアン・カバル(コロンビア)組が初優勝した。

 最終セット、5-3でマッチポイントの好機を迎えた場面。フェデラーがサイドラインぎりぎりに放ったフォアがビデオ判定となり「イン」と表示されると、普段はクールな男が少年のようにはしゃいだ。35歳のベテランは四大大会で5年ぶりに男子最多記録を更新する18度目の優勝。約半年間のブランクを経て、宿敵ナダルを倒し「本当に特別な夜になった」と満面の笑みを見せた。

 過去の対戦成績では11勝23敗と劣勢だったが、ミスを恐れずに得意の速い試合展開に持ち込む作戦に徹した。脚力を生かして球を拾うナダルに十分な体勢で打たせないため、ベースラインから下がらずに素早いテンポでショットを繰り出した。

 最終セットは先にブレークを許し、トレーナーに右太もものマッサージを受ける場面もあったが、リスクを負っても攻める強気な姿勢が相手の守備力を上回った。1-3から5ゲームを連取し、3時間38分の激闘を制した。

 昨年6~7月のウィンブルドン選手権後に膝の痛みのため、長期休養に入った。「多くの問題を抱えていると世界トップ10の選手に続けて勝つことはできない」と心身を休め、切れのあるプレーを取り戻した。世界ランキングが17位に下がり、自らを「穴馬」と称して臨んだ大舞台。完全復活を世界中に知らしめた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス