中部電力 涙のVで五輪逆王手!市川引退、藤沢移籍…解散危機乗り越え復活

 「カーリング・日本選手権」(5日、軽井沢アイスパーク)

 女子決勝は中部電力がLS北見に7-5で競り勝ち、3大会ぶり5度目の頂点に立った。9月に北海道北見市のアドヴィックス常呂カーリングホールで昨年覇者のLS北見と18年平昌五輪代表決定戦を戦う。

 大金星を挙げた中部電力の選手たちは大粒の涙をこぼして抱き合った。1次リーグとプレーオフでは敗れたLS北見を撃破し、3年ぶりにつかんだ頂点。スキップ松村は「率直にうれしい。自分たちらしく楽しんだ結果が勝ちにつながったのがよかった」と喜びに浸った。

 大きかったのは2点リードで迎えた第9エンド(E)。LS北見のスキップ藤沢に中部電力のストーンを二つ押し出すスーパーショットを決められ、最悪4点献上の大ピンチを招いた。しかし「それしかなかった」と、松村が二つの石を押し出すスーパーショットをお返し。失点を1に抑えて勝機を広げ「いつものように投げられた」とほほ笑んだ。

 険しい道のりを乗り越えての戴冠だ。14年まで4連覇を果たしながらソチ五輪代表決定戦で敗れ、主力の市川が引退。司令塔の藤沢もLS北見へ移籍した。10代だった石郷岡と北沢をメンバーに加え、平均年齢は約22歳。昨年は日本選手権に出場すらできなかった。松村は「頼られるスキップになりたい」と戦術の研究を重ね、選手間で作戦について話し合う機会も増えた。この日も第10Eにはタイムアウトを含めて約3分間、次の一手について全員で議論。頼れるスキップのショットもさえ、松村の公言通りの「三度目の正直」を成し遂げた。

 平昌五輪代表への可能性も残った。サード清水は「前回もここまできてあと一歩届かなかった。もう一度チャンスがあるので頑張りたい」と雪辱を誓い、松村も「もっと調整して勝てるように頑張りたい」と意欲十分。挑戦者だったこれまでにはなかった貪欲さを少しだけのぞかせた。

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