「全国中学校スケート大会・フィギュアスケート」（６日、ビッグハット）

　フィギュアスケートの女子ショートプログラム（ＳＰ）で、３月の世界ジュニア選手権（台北）の連覇を狙う本田真凜（大阪・関大中３年）が、６４・８６点で首位発進。ジャンプのバランスをよくする“ツインテール”にも初挑戦した。男子ＳＰは島田高志郎（岡山・就実中３年）が６５・０６点で首位に立った。

　ぶっつけ本番で披露したニューヘアスタイルが演技を後押しした。側頭部は編み込み、首元で２つに髪を結った本田は、中盤の３回転ループで手をつくミスこそあったが、安定感のある演技を披露し６４・８６点。ＳＰを首位でスタートした。

　結んだ長い髪はジャンプを跳ぶと大きく広がる。先月のアイスショーでツインテールを試したところ、ジャンプのバランスがよく跳びやすかったことから実戦でも初挑戦。髪は朝、自分で結ったという。「髪の毛のアレンジやメークは好き。いろいろな髪形で違う気持ちでできればいい」と新鮮な気持ちで臨んだ。

　完璧ではなかったが「よくも悪くも望む演技ができた」と充実の表情。今季は全日本選手権で４位発進するなどＳＰは好調だが、ミスのない演技が続くと逆に「不安になる」と言う。あくまで照準は世界ジュニア。今は「ボロボロでもなく完璧でもない演技ができてちょっとホッとしました」と、ここから一気に上昇気流に乗る。

　髪形を試す余裕とは裏腹に、演技前は世界の大舞台を意識した。音や周りの景色を全てシャットアウト。昨年アイスショーで訪れた記憶を頼りに、世界ジュニアの会場である台湾の大きなリンクをイメージして「自分の世界で滑った」と“リハーサル”を敢行した。

　夜の公式練習では三つ編みの「おさげスタイル」で臨むなど切り替えもバッチリ。初の中学女王のタイトルを獲って、世界へ向かうつもりだ。