錦織 快勝で4強入り 厳しい環境にも対応力を発揮
「テニス、アルゼンチンOP」(17日、ブエノスアイレス)
シングルス準々決勝で世界ランキング5位の第1シード、錦織圭(27)=日清食品=は第6シードのジョアン・ソウザ(ポルトガル)に6-1、6-4で快勝し、4強入りした。18日の準決勝では世界77位のカルロス・ベルロク(アルゼンチン)と対戦する。
クレーでトップレベルの大会が実施される欧州に比べるとコートの整備が行き届いていない南米の大会で、錦織が対応力を発揮した。
2セットで一度もブレークを許さなかった。両ハンドともに打球の回転量を自在に操ってストロークで完全に支配していた一方、苦労もあったようだ。「コートに石が埋まっていたりして最高のクレーコートとは言えない。その中で工夫して戦っていかないといけない」と苦笑する。
ソウザに対しても「僕の中では強いイメージがある。かなり警戒していた」というが、難敵に1時間10分余りで完勝。昨秋の楽天ジャパン・オープンでは錦織が臀部(でんぶ)の張りを訴えて途中棄権した時の相手に対し、深いリターンやショットで寄せ付けなかった。
南半球は夏で日中の気温は30度を超えて蒸し暑い。昼夜で湿度や気温の差が激しく、試合時間によってボールの飛びも大きく変化するようだ。同じ赤土が舞台の全仏オープンに向けて選んだ厳しい環境で、錦織は一戦ごとにたくましさも身に付けている。