小平奈緒 大会新で「金」アジアに敵なし!世界選手権メダリストが貫禄勝ち

 「冬季アジア大会・スピードスケート」(20日、帯広)

 スピードスケート女子1000メートルが行われ、同種目の世界距離別選手権銀メダリストの小平奈緒(30)=相沢病院=が、1分15秒19の大会新記録で金メダルを獲得した。地元帯広出身の高木美帆(22)=日体大=が、1分15秒31で銀メダル。女子3000メートルは、高木が自身の国内最高記録を塗り替える4分5秒75で優勝した。男子500メートルは長谷川翼(23)=日本電産サンキョー=が銀メダル。男子5000メートルは土屋良輔(22)=専大=が銀メダル、一戸誠太郎(21)=信州大=が銅メダルを獲得した。

 充実の時を迎えている30歳に、アジアに敵はいなかった。前の組で高木が大会記録を大幅に更新する滑りを見せたが、小平は前半から快調なラップを刻むと、最後までしっかりまとめて高木を0秒12上回ってみせた。

 今季無敗の500メートルに注目が集まるが、1000メートルでも直前の世界距離別選手権で銀メダル。アジアでは負けるわけにはいかない。レース後は「最低限の力は出せた。高木選手が先にいいタイムを出していたので、盛り上げるには絶好のチャンスだと思った。一番高いところで国歌を聞くのは、五輪に向けたいいシミュレーションになる」と、笑顔の中に貫禄を漂わせた。

 好調の中でも、冷静に1年後の夢舞台を見据えている。過去の五輪大会では500メートルが1000メートルより先に行われていたが、平昌五輪では順番が逆になった。今大会も1000メートルが先。「参考にしながら練習しないと」と、調整法などを模索している。

 21日は500メートルで2冠を狙う。世界距離別では日本新で金メダルを獲得しているだけに、今大会でも期待は高まる。子供たちを中心に多くの観衆が集まる自国での国際大会。「(今大会の)氷は500メートル向き。子供たちに少しでもいい思い出を作ってもらえたら」。日本のエースの無敵の快進撃は終わらない。

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