小平が日本新連発!大幅に記録更新し総合首位発進
「スピードスケート・世界スプリント選手権」(25日、カルガリー)
開幕し、女子の小平奈緒(30)=相沢病院=が500メートルで36秒75、1000メートルは1分12秒51で、ともに日本新を更新して1位となり、総合首位スタートを切った。自身の記録を500メートルは0秒38、1000メートルは1秒47塗り替えた。ヘザー・ベルグスマ(米国)が2位。大会は2日間で500メートルと1000メートルを2回ずつ滑り総合成績で争う。
今季、30歳にして遂げた長足の進歩を改めて示した。小平が2種目で自身の日本記録を大幅に更新。特に1000メートルは欧米のトップ選手を抑えて1位となり「価値あるレース。自信をつけていける1本だった」と声を弾ませた。
外側のレーンからスタートし、200メートルは同走のエルバノバ(チェコ)に先行された。だが、背中を追って加速する得意の形から、600メートルまでの1周は全体トップの26秒4。勢いよく突っ込んだ最後の1周を粘った。2位テルモルス(オランダ)より0秒02先行し、3季前の日本記録を1秒47も縮めた。「すごく気持ち良かった。また再現できそう」とさらなるレベルアップのきっかけをつかんだ様子だった。
対照的に得意の500メートルには不満顔。こちらも自己ベストを0秒38も塗り替えながら「体のバランスが良くなかった」「本当にこれでいいのかな」と辛口の自己評価を並べる。結果だけでなく内容を厳しく問い続けて、世界一を争う位置まで上り詰めた。
収穫と課題を手にし、日本女子初の総合優勝をはっきり視界に捉えた。快挙への意欲を問われると、答をはぐらかしながら「いつも通り普通に滑るだけ」。これまでと段違いのレベルに達した自らを信じて戦う。