稀勢の里、先代に続く新横綱優勝へ 番付発表で「身が引き締まる」
日本相撲協会は27日、春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)の新番付を発表し、先場所初優勝し新横綱となった稀勢の里(30)=田子ノ浦=は西横綱2枚目で4横綱では序列4番手。98年名古屋場所の3代目若乃花以来、19年ぶりとなった日本出身新横綱は、大阪市内で会見した。
横綱と呼ばれることには「1カ月たちましたから、なじんできました。(心境は)あまり変わらない」と淡々。新十両、新関脇時の会見も大阪で行っており「ここでの会見はイチからのスタート」と言う節目の場所。番付表に横綱と記されたことに「責任感強くなる。うれしい反面、身が引き締まる」と話した。
昇進後は祝賀イベント続き。地元茨城県を始めとした盛り上がりに「あそこまで応援してくれる。地元の期待もいっぱいある。そういう人にもっといい姿を見せたい。常に優勝争いに絡むことは絶対条件」と2場所連続優勝に意気込んだ。
17年前の4横綱時代は中学時代でテレビにくぎ付けになっていた。若乃花、貴乃花兄弟に曙、武蔵丸の外国勢。「素晴らしさをテレビを通じ感じた。横綱が出て来るとおもしろかった。あのような雰囲気にまたなるように、しっかりやっていきたい」と日本代表けん引役を務めることを誓った。
新横綱優勝は1場所15日制が定着した1949年以降、大鵬、先代師匠故鳴戸親方の隆の里、貴乃花の3人。先代師匠は全勝だった。「稽古場でいつもその時の優勝額を見てきた。映像も見たし」としっかりと記憶に刻み、場所に臨む。
イベントが多かったが、やるべき稽古はできた。「いい状態」とキッパリ。春場所の前売りチケットはわずか2時間半で完売するなどナニワが稀勢の里フィーバーとなるのは必至。「しっかり調整していい初日を迎えたい。優勝争いをしたい。自分を信じないと力は出ない。力を出し切りたい」と力強かった。