大関陥落の琴奨菊 稀勢の里と三番稽古
大相撲春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)に向け、二所ノ関一門による連合稽古が3日、大阪府堺市の尾車部屋で行われ、大関から陥落した関脇琴奨菊(32)=佐渡ケ嶽=は新横綱稀勢の里(30)=田子ノ浦=相手に気迫をあふれあせた。
連合稽古の恒例だった両者の三番稽古。前日は行われなかったが、この日は復活。横綱が得意の左四つから盤石な寄りを見せれば、琴奨菊は出足一気からがぶりで、健在ぶりをアピールした。横綱相手に計4勝10敗で申し合いを合わせ、計20番と精力的に動いた。
春場所で2桁10勝を挙げれば大関に復帰できる。「自分のことで精いっぱい。『できるかな』という感じだった。できることをやる、やるしかない。いい稽古ができた。また頑張ってはい上がる」と、並々ならぬ決意。
師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)は「一つかみ合ってくれればね。悔しい思いをしたから、間違いなく悔しさがある。それが一番と思う」と、ライバルだった稀勢の里に大きな差を付けられたまな弟子の心境を思いやった。