「スピードスケート・世界戦手権」（５日、ハーマル）

　高木美帆（２２）＝日体大＝が女子総合３位に入った。４日の２種目で首位に立ち５日は１５００メートルで２位、５０００メートルで６位に入った。日本勢の表彰台は２０００年大会３位だった田畑真紀以来１７年ぶり。強豪たちと肩を並べ、来年の平昌五輪へ弾みをつけた。

　短距離から長距離まで４種目を滑り、総合力を争う大会。高木美は長距離に強い欧州勢と競り合い、銅メダルを手に「やっと達成できた。誇りを持てる」と笑顔を見せた。

　特に最も力を入れる１５００メートルでは総合優勝したブストを相手に前半からぐいぐい飛ばして終盤までリード。敗れはしたものの、１分５５秒８１の好タイムで今季の成長を改めて印象付けた。ゴール直後は悔しい表情だったが、総合２位となったサブリコバを上回る２位のタイム。「いいレースができたが、ブストが強かった。次こそは勝ちたい」と決意を新たにした。

　３０００メートル、５０００メートルはともに６位と、持久力も光った。さまざまな距離を高水準で滑る選手が多い世界のトップに仲間入りしつつある。「次は１番を狙えるような実力をつけたい」と向上心をかき立てた。

　距離ごとにメダルを争う五輪へ、「短距離は（小平）奈緒さんがだいぶ盛り上げているので、中距離陣も負けじと食らいつきたい。『自分はできるんだ』という気持ちで、しっかり自信を持ちつつ謙虚にいきたい」。２２歳のエースが、１年後に控える大舞台での表彰台を視界に捉えた。