リオ五輪銀のキルワが長男帯同、名古屋ウィメンズ3連覇へ「応援してもらう」
「名古屋ウィメンズマラソン」(12日、ナゴヤドーム発パロマ瑞穂スタジアム着)
今夏の陸上世界選手権(ロンドン)の代表最終選考会を兼ねる名古屋ウィメンズマラソンの選手村が8日、名古屋市内のホテルに開設され、3連覇を狙うユニスジェプキルイ・キルワ(32)=バーレーン=が、出身地のケニアからアブダビを経由して、空路で名古屋入りした。今回は長男リッチモンド君(10)も初来日し、直接応援に乗り出し、キルワの激走をサポートする。
長旅の疲れも見せず、キルワの表情は明るい。「ちゃんと準備してきたので体調もいい。いいペースで走れればいい結果がついてくる」と、リオデジャネイロ五輪銀メダリストのプライドに懸けて走る。目標は大会記録の2時間22分8分を切ることで、2時間21分41秒の自己記録の更新も視野に入れる。
これまで、レースで来日する度に息子にお土産を買っていた。今回は、初めて長男を連れてきた。「3回目の名古屋なんで、息子に直接応援してもらって、勝てたらうれしい」と理由を明かした。
選手村に到着し、受け付けをする間も、眼下に広がるビル群を興味深そうに眺めていたまな息子に、キルワは優しくほほ笑んでいた。
2007年に長男を産んだのはまだ22歳の時だった。南米パラグアイで初マラソンに挑んだのは12年の夏で28歳だった。今回で14回目のマラソン。この4年半の間に、世界の頂点まであと1歩にまで上りつめた。
32歳の母キルワにとって、最強の援軍を得た。格好いい姿を見せようと、過去最高に気持ちも高ぶっている。