小平500メートル8戦全勝 今季の連勝を15に伸ばす
「スピードスケート・W杯」(12日、スタバングル)
女子500メートルは小平奈緒(30)=相沢病院=が37秒24で優勝した。今季W杯は欠場した2レースを除く8レースに全勝し、通算9勝。この種目では今季、国内外の15レースで無敗だった。
最後まで全く隙のない滑りで平昌五輪前のシーズンを締めくくった。女子500メートルの小平はタイムこそ前日から0秒10落としたものの、2位に0秒48差をつけて悠々と今季の連勝を15レースに伸ばした。
鋭いスタートとリズミカルなコーナーワークは、37秒14の好記録だった前日の快走を再現する出来。直線の伸びやかなスケーティングに場内は拍手喝采だった。
ゴール後は淡々とし、笑顔も控えめ。もはや目先の結果へのこだわりはなく、軽く歓声に応えただけでリンクを引き揚げた。低地では十分すぎるタイムにも常々「昨日の自分を超える」と自らに言い聞かせている第一人者には満足いくものではないようだった。
今季は来年の五輪を見据えた「通過点」と言ってはばからない。派手な活躍に期待は高まる一方だが「自分のやることに集中するだけ」と総決算の舞台のみに意識を向け、喜びや感慨は封印している。